海外FXを始めてみて、スプレッドが広いことに驚く投資家も少なくありません。国内FXのスプレッドはUSDJPYで0.2銭程度とかなり狭めです。
海外FXのスプレッドはなぜ広いのか、疑問に思ってしまうものです。海外FX業者の公式サイトにはスプレッドの表記がありますが、実際の数値とは異なる場合も多く、いざ約定してからスプレッド広さに慌てることもあるようです。
今回は、海外FXのスプレッドはなぜ広いのか、をまずはご説明したあとで、海外FXでスプレッドを確認する方法や注意点、スプレッドが狭い海外FX業者をご紹介していきます。どうぞ、最後までお付き合い下さい。

海外FXのスプレッドが広い理由は、大きく2つあります。
まず、海外FXでスプレッドが広くなるのは単純に、業者のサーバーと投資家のPCにかなりの距離があるからです。
ごく1部の海外FX業者では、東京にサーバーを用意しているケースもありますが、ほとんどの海外FX業者が海外にサーバーを設置しています。
欧州や米国、近い場合でもシンガポールや香港だったりと、距離が生じてしまうのですね。その分、どうしてもスプレッドが広くなってしまうのです。
そして、もう1つの理由は海外FX業者への手数料です。
海外FXのスプレッドには、しっかりと業者への手数料が上乗せされています。というのも、海外FXではスプレッドが業者の主な収益源となっているからです。

スプレッドがFX業者の収益源とすれば、なぜ国内FXではスプレッドが狭くできるの?

疑問ですよね。国内FXと海外FXのスプレッドの違いを理解するためには、国内FXと海外FXの取引方式の違いを知る必要があります。
海外FXと国内FXでスプレッドが大きく違ってくるのは、両者がそれぞれ採用している取引方式が異なるからなのです。
- 海外FXの取引き方式 → NDD方式
- 国内FXの取引き方式 → OTC方式(DD方式)
ここでいう取引方式とは、営業形態、FXサービスを提供するやり方のことです。
NDD方式を採用する海外FXの収益源は主にスプレッドです。スプレッドを狭くしすぎると収益がなくなってしまいます。その分、取引を増やしてほしいため、ボーナスや高い約定力など投資家を支援する体制が充実しています。
「投資家の稼ぎ= 海外FX業者の稼ぎ」という関係が成り立ちます。確かにスプレッドが広くとも、逆に信頼できると判断する投資家も結構いるようです。

つまり、海外FXでスプレッドが広いのは、NDD方式で公正な取引を提供しているからだ見ることができます。
では、OTC方式となる国内FX業者では何を収益源にしているかというと・・・
ずばり「投資家の損失額」です。
国内FXでは、店頭取引による呑み取引が主流です。呑み取引とは、注文通りに市場で売買せずに自社内で処理することをいいます。そうすることで投資家が損失を出した時に、返す資金が少なくて済みます。
「投資家の損失 = 国内FX業者の稼ぎ」という関係になります。どんなにスプレッドが狭くても、レートずらしやストップ狩りの噂が絶えないのです。

国内FXが呑み取引だとはいっても、そこまで悪質な営業をしているわけはないので誤解しないように。
OTC方式であっても、NDD方式であってもそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらを使ったとしても稼げる人は稼げますし、稼げない人は稼げないのですね。

では、次に海外FXでスプレッドを確認する方法を見ておきましょう。
海外FXでは、「最小スプレッド」「平均スプレッド」「リアルタイムスプレッド」と4つのスプレッドがあります。
公式サイトにてスプレッドが表記されていますが、どのスプレッドが表記されているかによって信憑性に違いが出てきます。
最小スプレッドは、一定期間内で最も狭いスプレッドの数値を表したものです。
スプレッドはその時々の市場の状況に応じて、つねに変動しています。一番狭い時で、どれくらいスプレッドが狭くなったのかを見ることができます。
最小スプレッドが狭い = 注文執行力が高い
最小スプレッドが狭いほど、その海外FX業者の約定力が高いことを表しています。ただし、約定力が不安定な業者もあり、一概に最小スプレッドで判断することはできません。
XMの最小スプレッド

例えば、XMでは最低スプレッドと平均スプレッドが確認できます。XMのスプレッドはレート差(価格差)で表示されていますので、ちょっと計算しづらいかもしれません。
海外FX業者によっては、pipsではなくレート差で表示されていますので、これをpipsに換算することができます。
レート差をpipsに換算
- 円の通貨ペア → レート差 × 100
(0.001 × 100 = 0.1 → 0.1pips)
- 円以外の通貨ペア → 価格差 × 10000
(0.00001 × 10000 = 0.1 → 0.1pips)
最小スプレッドが狭いほど、トレードに有利なイメージがあります。しかし、つねにそのスプレッドでトレードできるわけではないので注意が必要です。
正直なところ、最小スプレッドはあくまでも最高に狭くなったとすればの話であり、あまりあてにしないほうが良いのです。
最大スプレッドは、最小スプレッドの反対で最もスプレッドが広くなった時の数値をいいます。最小スプレッドが表記されるのであれば、当然最大スプレッドも確認できるのでは?と思ってしまいますよね。
しかしさすがに、業者に不利となる最大スプレッドの情報をわざわざ公開する海外FX業者はほとんどありません。よく投資家のスプレッド情報などで「スプレッド〇〇pips~〇〇pips」というように表記されることがあります。
最大スプレッドを表示してくれる海外FX業者があるとすれば、ある意味で信頼できるといえるかもしれません。
平均スプレッドとは、一定期間におけるスプレッドが狭い時と広い時との平均値を表したものです。
その時々の市場の状況によって、スプレッドは広くなったり狭くなったりしています。注文が殺到しすぎた時や注文が少なすぎる時にはスプレッドが拡がる傾向にあります。
注文がほどほどに多く売買が円滑に行われている時には、スプレッドは狭くなる傾向にあります。
平均スプレッドを見ることで、広い時もあれば狭い時もあるとしても概ねの平均コストを見ることができます。
EXNESSの平均スプレッド

例えば、EXNESSでは取引条件一覧にて平均スプレッドを提示しています。取引前に目安にすることができます。
注意したいのは、平均スプレッドよりも実際は拡がる可能性があるということです。
海外FX業者によって、最小スプレッドを提示している業者もあれば、平均スプレッドを提示している業者もあります。最小なのか、平均なのかで、実質のスプレッドを計る目安になります。
リアルタイムスプレッドとは
リアルタイムスプレッドとは、実際に取引されている価格をリアルタイムで表示したものです。一部の海外FX業者ではリアルタイムスプレッドを公式サイトで公開しています。
リアルタイムスプレッドが実際に取引する際のスプレッドとなるため、最も信用できる数値だといえます。
AXIORYのリアルタイムスプレッド

AXIORY、Land-FX、Tradeview、BigBoss、などでは、公式サイトにてリアルタイムスプレッドをpipsで公開しています。
公式サイトでリアルタイムスプレッドを公開するということは、スプレッドに自信がある業者だと見なすことができます。海外FXの平均水準よりも狭めのスプレッドであることが多いです。

スプレッドが広い海外FX業者は、自らデメリットとなる材料はを公開しないものです。
リアルタイムスプレッドが公開されているかどうかが、本当に狭いかどうかを判断する目安となるでしょう。

では、どの海外FX業者のスプレッドが狭いのでしょうか。
ここで、海外FXのスプレッドをメジャー通貨の場合で比較してみたいと思います。
まずはSTP方式・一般向けのスタンダード口座のスプレッドを見ていきます。
スタンダード口座/メジャー通貨のスプレッド
USDJPY | EURJPY | AUDJPY | EURUSD | GBPUSD | |
XMTrading | 1.6pips | 2.3pips | 3.5pips | 1.6pips | 2.4pips |
GEMFOREX | 1.6pips | 1.8pips | 2.1pips | 1.8pips | 2.4pips |
AXIORY | 1.6pips | 1.7pips | 1.8pips | 1.1pips | 1.3pips |
Tradeview | 1.8pips | 1.9pips | 2.6pips | 1.7pips | 2.0pips |
Land-FX | 1.1pips | 1.9pips | 1.6pips | 0.9pips | 1.9pips |
HotForex | 1.7pips | 1.7pips | 2.3pips | 1.2pips | 1.8pips |
Exness | 1.1ppips | 1.9pips | 2.1pips | 1.0pips | 1.2pips |
メジャー通貨だと・・・
AXIORY、Land-FX、Exnessあたりのスプレッドが狭い設定になっています。XMやGEMFOREXは広めですね。
通貨ペアやCFDなど銘柄によってもスプレッドが狭い海外FX業者は変わってきます。
海外FXでもスキャルピングやデイトレードなど、どうしても狭いスプレッドで取引したい時にはECN口座を利用する方法があります。
では、ECN口座のスプレッドはどれくいになるのか確認してみましょう。ECN口座では手数料と合わせて、トータルのコストがどうなのかが重要なポイントとなってきます。
ECN口座/メジャー通貨のスプレッド
USDJPY | EURJPY | AUDJPY | EURUSD | GBPUSD | 手数料 | |
XMTrading | 0.2pips | 0.4pips | 1.5pips | 0.4pips | 0.6pips | 片道5ドル/ロット |
GEMFOREX | 0.3pips | 1.0pips | 0.9pips | 1.0pips | 1.4pips | 無料 |
AXIORY | 0.4pips | 0.6pips | 1.0pips | 0.4pips | 1.2pips | 片道3ドル/ロット |
Tradeview | 0.2pips | 0.2pips | 0.8pips | 0.2pips | 0.5pips | 片道2.5ドル |
Land-FX | 0.6pips | 0.7pips | 0.8pips | 0.1pips | 0.6pips | 片道4ドル |
HotForex | 0.4pips | 1.0pips | 1.4pips | 0.8pips | 1.2pips | 片道3~4ドル |
Exness | 0.7pips | 0.4pips | 0.5pips | 1.2pips | 0.2pips | 片道3.5ドル |
ECN口座では、手数料込みでコストを見ていくと、Tradeview、AXIORY、Exnessあたりがかなり狭い設定になっています。XMのスプレッドも狭いですが、手数料が高すぎることがネックとなっています。
ECN口座を選ぶ時は、スプレッドが狭いだけでなく、かつ手数料が安いことがコストを抑えるポイントとなります。
加えて、スプレッドの狭さを重視したい時は、約定力がどうなのかもとても重要なポイントです。どんなにスプレッドが狭いとしても、約定力が弱ければスリッページやリクオートが生じてしまいます。
約定力は実際に取引してみないとわからないものの、公式ページの内容からある程度想定することが可能です。、
では、どんな海外FX業者の公式サイトであれば、約定力が期待できるのか抑えておきましょう。
などが判断材料となります。

約定力に関する情報が少ない・確認できない場合は、ほぼ確実に約定力は弱いと判断してもよいでしょう。

それでは最後に、スプレッドでおすすめの海外FX業者を3つご紹介しておきましょう。以下の3つの条件をクリアしている海外FX業者を選択してみました、
- スタンダード口座もECN口座もスプレッドが狭い
- 高い約定力を有している
- ECN口座の手数料が安い

Tradeviewは、最新のITシステムにて最高のトレード環境を提供している海外FX業者。業界トップクラスの最狭スプレッド、プラス安定した約定力で短期トレーダーから高い評価を得ています。ECN口座のリアルタイムスプレッドは、公式サイトでも公開されていて信頼性が高いといえます。
- 業界トップクラスの最狭スプレッド
- 最大規模のサーバー(EQUNIX社)
- リアルタイムスプレッドと提携LPを公式サイトにて公開
- 手数料が片道2.5ドル/ロットと格安レベル
Tradeviewの取引きツールはMT4・MT5、またはスキャルピング・ECN口座専用のcTraderとCurrenexが選択可能です。最低入金額が10万円からとなり短期トレードの本格派におすすめ。スプレッドや約定力にこだわるなら、まず検討したい海外FX業者です。

そして、スプレッドで極めつけの2位はAXIORYです。AXIORYでは、約定スピードやスリッページ率などの統計データを毎月公開していて、透明性が高いことで人気の海外FX業者です。完全信託保全を提供する数少ない海外FX業者の1つでもあり、安全性の高さからも評価されています。
- 約定率99.97%、最速約定スピード0.001秒
- 世界最大級のサーバー(EQUINIX社)
- Tier1クラスのLPを採用
- 約定力に関する統計データを公開
毎月のスリッページ率は0.0pipsが60%以上を維持。約定スピードは実測で平均140ミリ秒~170ミリ秒。納得の約定力です。

LAND-FXは、設置するサーバー数の多さで圧倒的な強みを持つ海外FX業者です。EQUNIX社をはじめ複数の大手ITインフラ業者と提携し、最強のサーバー環境を完備しています。アジア周辺だけでも東京を含めて5,6か所にサーバーがあるため快適な動作と約定スピードが期待できます。
- 約定スピード0.035秒
- サーバー数が圧倒的に多い
- 大手ITインフラを複数採用している
- 世界最高水準の大手LPと提携
最近になって、ボーナスを廃止し無制限レバレッジの提供を開始し始めたことでも注目されています。高度なトレード環境とハイレバレッジで有利なトレードが実現できます。

ちなみに、海外FXのボーナスにも興味がある方は以下の記事で最新ボーナス情報をご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。

普段、手数料無料に慣れている多くの投資家にとって、手数料有料と聞けばちょっと抵抗を感じる方も多いと思います。しかし、いくら手数料無料だとしても、スタンダード口座の方が最終的に払うコストは高くなっています。
要は、別で払うかスプレッドと一緒に払うかの違いであって、意外とECN口座を使いだしてみても手数料はそこまで気にならないものです。
むしろ、快適なトレード環境に狂喜する投資家の方が多いのです。優れたECN口座であれば、約定数秒後すぐ損益がプラスに転換することも珍しくはありません。
ぜひ、この機会に今回ご紹介した海外FX業者の驚異的なスプレッドと約定力を試してみて下さい!
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